1980年代後半、日本はバブル経済を迎えました。消費に明け暮れた日本は、異様な熱気に包まれ、その背後では音もなく不況へと変化していきました。どんな時代のことをバブルと呼ぶのかは気になりますが。現在社会における日本は「ミニ・バブル」もしくは「バブルの再来」などといわれています。
日本のバブル経済とは何だったのか?
1980年代後半、日本は円高が進んで日本の製品が高くなり、外国へ売りにくくなっていました。そして国は、お金を安く貸してくれるようになりました。そして、借りられるうちに借りてしまおう、という人が増え、お金の使い道に困ってしまいました。そこへ目についたのが、株や土地でした。株は、人が会社にお金を貸す証明書のようなもので、会社のもうけによって利息が決まっていました。日本の会社はもうかっていたので、株の値段は高く上がりました。土地も、値段は下がらないといわれ、安いうちに買おうという人が増えました。そして株も土地も値段が上がっていきました。株も土地も値段が上がりすぎて、やがてバブルがはじけました。1億円で家を買い、高く売りに出そうと考えていたのが、5.000万円の価値に下がってしまい、大きな損をしてしまいました。
(参考:こどもがわかる経済ニュースの本/阪本将英・田坂節子/中経出版)
日本が不景気になった理由
1990年代初頭から、日本は長いこと不景気にいました。原因はバブル崩壊といわれています。しかし、不景気になったのは、お金の流れが少なくなったからともいえます。お金の流れが少なくなって物を買わなくなると、会社の収入も働いている人の収入も少なくなります。労働者を必要としなければ、働かなくなる人も増えます。1990年代半ばに、あるファーストフード店がハンバーガー1個59円というとても安い値段で販売したこともありました。その後すぐに値段が上がったのですが、このような状況が長く続くと、デフレ・スパイラルといって社会全体で動くお金が少なくなり、どんどん悪循環になっていきます。
バブル経済の歴史
1637年 | オランダのチューリップバブル |
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1719年 | フランスでのミシシッピ計画 |
1720年 | イギリス南海会社バブル事件(南海泡沫事件) |
1920年代 | アメリカ世界恐慌 |
1980年代 | 日本のバブル |
1994年 | 中南米バブル |
〜1997年 | 東南アジアバブル |
1999〜2000年 | アメリカのインターネットバブル |
2003年 | アメリカの不動産、住宅バブル |
2005年 | アメリカと日本を中心としたweb2.0バブル |
バブルの栄光と衰退
期待、不安、欲、希望…人間の心理によってバブルは動いてきました。そのバブルの発生や崩壊までの道のりを覗くことは、経済のしくみを知るとともに、人間の生身の感情も知ることができます。
はじめに
このサイトではバブル時代、どんな生活をしていたのか?という「面白そうなこと、興味をひくこと」と経済を知るきっかけにぴったりな「バブルを理解する」ことを合わせて紹介しています。バブルのことを本当に知ろうと思ったら、経済や社会、人間の行動など広い範囲で知っておくべきです。バブルを知って、ぜひぜひ日常の経済活動に役立ててくださいね!